こんにちは!札幌支店 営業課の加藤です。
今回のタイトルなんですが、大工さんの間では昔からよく言われる言葉です。
軒まわりの仕事は非常に難しく、屋根を保たせるのに大工さんが悩んで泣くのと
スズメが鳴くのをかけています。
札幌では雪の重みのためにあまり軒を出さなかったり
寒さで陶器瓦が使えないこともあり
悩むくらいの軒はお寺や神社くらいしかありませんが(笑)
同じように、一人前の大工さんとして認められるようになるには
幾つかの仕事があるのですが、今回からそれらをご紹介していきたいと思います。
ちょっとマニアックかもです(笑)
まずは『墨付け』です。
家づくりの計画が決まった時に棟梁がその建物を図面通りに建てられるように
柱や土台、梁などをどの長さで切って、どう加工するのかを材料に書き込む作業です。
(見づらくてすみません)
おもに画像のような道具が使われており、画像の奥から
①手板 ‥ ベニヤ板などに書き込むもので、設計図から必要な柱や梁の位置や大きさが拾い出してあります。昔の木材は一本、一本の曲がり方や年数を経てからの曲がり方が違うので、ドアや窓まわりには真っ直ぐなものを使い、曲がっていても影響が無い箇所や柱の向きを一本、一本確かめながら材料を選んでいきます。
②差し金 ‥ 真っ直ぐな線や垂直な線を引いたり、長さの印をつけます。裏側の目盛を使い屋根の勾配も出すこともできます。
③墨つぼ ‥ 長い線を引いたり、習字で言うところの、硯みたいに使います。昔は大工さんが自分で木材を加工して作っており、模様や彫刻を掘り込んでいました。兄弟子で、仕事よりも彫り物に精を出している人がおりました(笑)
④墨さし ‥ 材料に線を書いたり、文字を書く道具です。竹を使って作るのですが、師匠が北海道に初めて渡って来た時に竹が生えてなくて困った、というお話を聞いたことがあります。
現在は集成材という狂いの少ない柱や梁を使うようになりましたし
プレカットというCADの入力と機械による加工で
とてもキレイで丈夫な接合部になっています。
※写真は集成材ではありません
ひさしぶりにこういう話題を考えると
木造っていいなー、在来工法っていいなーと思い、
ついつい、大工さんに戻りたくなる加藤でした。