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カフェ【and coffee】で感じる、ささやかな非日常が楽しい

カフェ【and coffee】で感じる、ささやかな非日常が楽しい

一見、住宅と関係ないことも、ちょっと見方を変えてみると、参考にできることがあったりします。

地下鉄円山公園駅から程近いカフェ「and coffee」(アンドコーヒー)の店主:佐藤広昌さんは、“モノを飾る”ことについて、ユニークな見方を話してくれました。

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細長の店内にはカウンター席とテーブル席がゆったりと混在。それと対照的にところ狭しと飾られた雑貨や小物が独特の雰囲気をつくっています。

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カウンターに座るとこのような光景。メニューやグラス、酒類のボトルがカウンターに置かれ、壁には写真やポストカード、レコードが飾られています。

「気付いたら結構増えちゃった感じです」と、佐藤さん。

飾られたモノたちは多種多様ですが、どこか一定の美意識のもとに集められていることが感じられます。

そんな中でも目を惹くのがコーヒーカップが置かれた棚。
3段にわかれた棚にはたくさんのカップとソーサーが並べられています。色や形、描かれた絵のバリエーションが目を楽しませてくれます。

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その棚について、and coffeeではちょっと不思議な光景を目にすることができます。

コーヒーの注文が入ると、佐藤さんはこの棚に置かれたカップを真剣な眼差しでジッと見ます。それがおよそ5秒間くらいでしょうか。

とっても気になるので聞いてみました。

五十嵐:何をしているんですか?

佐藤:「そのお客様に合っていると感じるカップを選んでいるんです。お店に入ってきた時の空気感だったり、服装のイメージだったり、注文を伺った時の声の印象だったり。そんなことから感じた印象をもとにカップを選んでいます」

五十嵐:カップの並べ方にはきまりがあるんですか?

佐藤:「自分の中ではきまりがありまして。棚は3段あるのですが、一番上は男性らしい質感や柄のもの。中段は女性らしいもの。下段は中性的な印象のもの。あくまで僕の感覚的なものですけどね。」

五十嵐:へぇ~。でも、なぜそうしようと思ったんですか?

佐藤:「お客様が僕のお店に求めていることの中に、゛ささやかな非日常゛感ってあると思うんです。日常と日常の間にある、ちょっとした非日常的な時間。それって程よく楽しい時間だと思うんです。カップを飾るように並べることや、それを選ぶことは、非日常感を盛り上げることにつながると思っているからです」

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五十嵐:すみません。ちょっとわからないのですが、どういうことでしょう?

佐藤:「例えば僕は自宅でもコーヒーを飲みますが、こんな風にカップを並べてはいません。お客様もそういう人が多いです。なので、「いくつかのカップが並べてある棚を見る」ことも小さな非日常ですし、更にそこから「自分に合ったカップを他人に選ばれる」って経験は、まあまあ非日常的なことだと思うんです。」

五十嵐:なんか、楽しいですね、それ。

佐藤:「そうですね、やっているほうも楽しいですよ。お客様に合うカップを考える時間は、DJがフロアの雰囲気を感じ取って音楽を選ぶ感覚と同じ気もするし、旅行先で好きな人のためにお土産を選ぶ感覚にも似ている気がします」

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五十嵐:楽しいだけじゃなく、嬉しくなるような考え方ですね、それ。住宅に活かすこともできそうです。

佐藤:「自宅の棚に気に入ったカップを並べて、自分や家族のためにカップを選ぶのも楽しいでしょうね。『今日、主人は大事な商談みたい。平和的な成功を願ってハトの絵が描いたカップを選ぶわ!』とか(笑)」

五十嵐:愉快な家庭になりそうですね(笑)

佐藤:「コーヒーカップに限らず、何かモノを飾った時って、そこから非日常感が出ると思うんです。それを日常の合間に挟むような意識を持つだけで、毎日の暮らしが少しだけ楽しくなるかも、って思いますね」

 

これだけコーヒーカップの話をしておいて頼みづらかったのですが、キリン・ハートランド ビールを飲んで帰りました。

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and coffee (アンド コーヒー)

住所:札幌市中央区南2条西25丁目1-37 うちだビル2F 地図
TEL:011-631-4133 営業時間:14:00~24:00(月曜定休)

ネルドリップで落とすコーヒーのほか、デザートや食事、アルコールも楽しめます。美味しい!!

<文章:五十嵐 写真:五十嵐>